May 03, 2005

 たとえば昼間、みのもんたがテレビで「○○には××を食べるのがいい」といえば、夕方、その食物がスーパーの店頭から消える――というような、おバカな「食」の現象のことを言い表すうまいコトバはないものか、とつねづね思っていた。
『粗食のすすめ』の幕内秀夫さんは、そのまんま“みのもんた症候群”などと言っていたが、誰かに説明するのに毎回毎回、「ホラ、みのもんたがテレビでしゃべるとさぁ……というような現象」というのも面倒くさい。
 何か、ズバッと一言で、かつ批判性も含んだコトバはないものだろうか?
 
 そうしたら、4月3日の東京新聞に挟み込まれた日曜版「世界と日本 大図解シリーズ No.677」が“あります”と教えてくれた。
 
  フードファディズム Food Faddism
 
  と言うのだそうだ。説明によれば、
 
〈「ファド(Fad)は英語で「熱狂的で、一時的な流行」を意味する。一般的には、「マスメディアや食品・健康食品産業などから日々、大量に発信される食べ物に関する健康・栄養情報を過大評価したり、過信すること」を言う。ある食品に含まれる物質の有益性などを摂取量や頻度、実験の詳細を曖昧に表現し、「これを食べると○○に良い」などと針小棒大に取り上げる風潮もその一例だ。〉
 
 ……だそうです。

 新聞ではさらに、フードファディズムを、
〃鮃効果をうたう食品の爆発的な流行
 遠くは「紅茶キノコ」、近くは「ココア」「カスピ海ヨーグルト」「にがり」なんてのがありましたね。
⊃品・食品成分の“薬効”強調
 海藻ではなくて、海藻に含まれるフコイダンが……などという言い方だ。
食品に対して不安をあおり立てる
 の3タイプに分類。
 そして、フードファディズムが広がる以下の4つの社会的要因を挙げている。

●十分すぎる食料が供給されている
 …そもそも飢えていれば、食べ物についてあーだこーだなど言わない。

●過剰なまでの健康志向や「健康であらねばならぬ」という強迫観念が社会全体に漂っている
 …日本の場合、“強迫観念”が“漂っている”どころの話じゃない。“健康増進に取り組まないものは非国民である”と言わんばかりの「健康増進法」なる法律があるからだ。国家が法でもって国民個人の健康に介入したのは、過去ナチスドイツだけだと言われる。なぜ介入するかといえば、戦時にあっては強い軍隊の確保と、丈夫な兵隊サン予備軍を産んでもらうためだ。いまは何かというと、国民医療費や介護費を1円でも減らしたい、というだけのことで、アナタやワタシの健康を気遣ってくれているわけじゃないのだよ。

●食料の生産や製造、流通に対して、ばく然とした不安や不信があること
 …BSE問題など、これはいろいろある。

●イメージや情報に流されやすい人がたくさんいること
 …とはいえ、上記のような要因があるのだもの。どうしたって、情報に右往左往させられてしまうのもむべならぬことではあるよなあ。
 
 ともあれ、これからそういう人たちのことは「フードファディッシュなヒトビト」と呼ぼう……って、何かコトバの響きが格好良すぎるような気がしないでもないのだけれど。


(13:07)

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